1月の楽しみ・新しい手帳

2017年の年末に書いた「手帳会議」のブログを、年始に当たり、振り返って読んでみました。
・ほぼ日手帳カズンが重いので持ち歩くのが大変なこと
・腱鞘炎で手が痛くて字が汚くなってしまって書く楽しみが減ったこと
・手帳生活を盛り上げそこなったために(新鮮味がなくなったこともあると思う)毎日日記を書く習慣が消えてしまったこと
文句タラタラというか言い訳に満ちていて驚くのですが、当時わざわざブログに書いたのは、やはり「なんとかしたい」「気合いを入れるから見守ってくださいませ」という気持ちがあったようで「日記や手帳を書かない」というオプションは私にはないみたいです。
そこで、今改めてなぜわたしは手帳が好きなのかを考えてみました。
・文房具にときめく
・手書きというコンセプトは可愛い
・記憶力がない、という性格をしている
・「今日の苦労は今日にて足れり」という人生観に好感を持っている
そして、満を辞したかのように?到来したバレットジャーナル文化。提唱者のアメリカ人グラフィスト、ライダー・キャロル氏の本を買ってきて読んでいるのですが、その本によると、「日本の手帳文化の影響を受けている」ということが前書きに明記してあります。本文の彼自身の体験談もとても説得力があって、この本がなぜ本屋さんの「心理学」の本棚にあったのか納得するのですが、読み始めてすぐに「日本の手帳文化」ということが書いてあったので、私は意を得たり。と感じたのでした。
日本の手帳文化(家計簿文化も含めてもいいと思う)は、ヨーロッパに30年住んだ私から見ると「日本からの贈り物」のようなもの。子供の時に、海外からのお土産の色鉛筆やノートの、日本と違う美しさを「西洋からの贈り物」だなーと感じていたものでしたが、その逆に、日本のポストイットやマステ(ヨーロッパでは「和紙テープ」という名前)、やさしい色合いの蛍光ペン、カリグラフィーが簡単に書ける色の筆ペンが海外でも大人気になりました。そして様々な日本製の文房具が流通し始めたことや、中でもほぼ日が海外に出荷するようになったこともバレットジャーナル文化を豊かにしていて、インスタグラムやピンタレストでそれを見て「わー可愛いー欲しいな」と思った人がその場でネット購入してその週のうちに使い始めることも可能!という、本当に「どこでもドア」があるかのような遊び場がそこには広がっているのです。
手帳や家計簿が日本以外に存在しなかったということではなく「どうすればより楽しいか」という部分を、職業もジェネレーションも男女差もなく本当に過剰なまでに?掘り下げているのが日本の文房具市場な気がします。そして、安価なものから希少なものまで揃っている。
バレットジャーナルは、普通のノートとペンさえあれば(あとたぶん定規)、手帳という体裁のものに投資しなくても始められるので、そんな「至れり尽くせり」な文房具を使っても使わなくてもやり始めることは可能なのですが、文房具が適材であればあるほど「書きやすく読みやすい」「色が美しい」「裏に写らないから毎ページ綺麗」というように、日々書くことにはまっていくのです。
さて、冒頭の、2017年の年末、使い切れず寂しい気持ちになった私の手帳。その次の年、2018年のほぼ日カズンはどうなったのか?を一言で書いておくと、それは「ももよ史上最大」に利用できた一冊となったのです。カズンは高価なので「元が取れた」と言っても過言はありません。「全てのページ」に書き込んである。途中、書けなくて難航した7月8月も(フィリエの日本旅行準備と日本滞在中はさすがに机にゆっくり向かう時間が取れず)後からインスタグラムの写真を見ながら埋めていきました。一日一行の日もありますが(熱が出た。など)。
というわけで、2019年も、A5カズンの書き方は、そのまま踏襲しようと思います。
・デイリーページは日記用。時間軸は無視。そして何も貼らない(さらに重くなるから)。その代わり貼りたいものを絵に書いて描き写す。
・マンスリーページはスケジュールの「おおもと」の原本のつもりで、予定はそこに書き入れる。
・ウィークリーページは前の週に、週ごとに、マンスリーから落とし込んでいく。起床時間と電車の時間など毎週同じ部分も、改めて色分けしながら書き込む。
・机置き。旅行以外持ち歩かない。
変えるところは、
・見開き年間のページは「ハビット・トラッカー」として転用する(それが上の写真です)
・昨年書き込んでいた万歩計の数字や、走った距離やピラティスのことや体重やその他諸々健康に関することや、化粧品の使用開始日とその期限など個人的なことはバイブルサイズのファイロファックスでバレットジャーナルのやり方を応用して書く(でも週ごとのリフィルも使うので、日常的には枠線など書く必要はなし)。
・音楽の練習や予定の振り分けの詳細は、全く別枠として、幅の狭いA5モレスキンに書く。これは練習時に持ち運ばなければいけないので、ソフトカバー、ゴム付きで、ホックとかペン差しとかのついていない、譜面と一緒に持ちやすいもの(今までカバンに入れるときに手帳カバーのボタン部分などが譜面を破いてしまうことがあった)。そこにバレットジャーナルのやり方で書く。こちらはただの罫線ノートだから、バレットジャーナルそのものという書き方で、絵も、字も、枠線も、塗り絵も手書きで準備する(これが時間がかかるけれども、楽しい)。
・小さいA6手帳を携帯用に使う。でも逐一大きい手帳のスケジュールをアップデートして書き入れる手間を惜しむと大変なことになってしまうので要注意。
なので、4冊併用することになりました。これは昨年11月から準備し始めたので、使用する手帳たちはちゃんと年始に間に合って用意できました(それもすごい。熱意がすごい。これまでなら年明けてからほぼ日を買ったりする性格の私が)。
最後に、「手の老化」と「腱鞘炎」は、大丈夫なのか?
という問題が残りますが、
前も書きましたが私はstudyteeというノルウェー人の女の子のユーチューブチャンネルに影響を受けて、
・ゆっくり書くこと
・筆圧を緩めること
ができるようになったのです。
それは、綺麗に揃えて書くための手の状態で、もともとお習字が苦手な私はふにゃっとしたペン先が好きではなくて、日記を昨年夏からカクノ万年筆の極細でカリカリ音をさせながら書くようになったのですが、それなら筆圧がなくてもカリカリ感のある字を書けることがわかって、だんだん筆圧をコントロールする習慣がついてきたのでした!
また、昨年までは、午前中に前日の日記や、前々日の日記を書いていましたが(その場合2日ぶん)、記憶力が本当に真っ白な日もあって危機感を覚え、毎日寝る前にその日の日記を書くことにしたら、さすがに細部も思い出すので書く時間が短縮されたばかりか手がよく動くのです。それは多分1日の鍵盤の練習を終えたあとで、手の筋肉が柔らかくなっていたのです。
またしても、興味のない方には「どうでも良すぎる」内容になってしまいました。
2020年というなんだか不思議な見た目の年が来る頃にまたこのブログを読んで私は一体何を言うのかなと訝しく思いながら、ここに記しておきます。
バレットジャーナルはしかし簡単には飽きない気がする。
楽しいです。
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追記
studyteeのテレーズさんの「勉強のときの習慣」の一つに、「何かするときに『何分でやる』と決めるのも良いけれど、まずは『何分かかったかを可視化する』ことの方が案外役に立つ」というのがあります。私はブログをあげることに半日かけてしまうこともあるのでちょっと拘泥してしまうことを改善したくて、今回、ストップウォッチをかけつつ、書いてみました。上の「楽しいです」まで書いて、一度だけ推敲してかかった時間が、これ。

うむ。これなら週1で続けられそう?!
「何について書こうかなー」というのに時間を費やしてしまうと残念なので、「金曜日に書く」ということを決めたあとは、モレスキン音楽バレットジャーナルにタイトルを予想して、予定表を作りました。ここは変更することもあると思ったので、鉛筆で書き込んでいますが、枠組みはグレーの細いペン(Stabilo point88 fine 0.4 のカラーはNo.94)で書いたので、まるでそういうページが最初から存在しているというようなカスタマイズ感が出ます。そして、鉛筆書き部分を消しても、枠は消えないところが、妙に満足感があります。結局、自分で自分に一番あったものをカスタマイズした、既製品並みのページを作る、というのが一つのBUJO的GOALなのでしょうね。

(BUJO=Bullet Journal を短縮した造語で動詞としてBujoingと使う。
GOAL=意味はそのまんまゴール、ですが、何だろう「充実」とか「憧れ達成」みたいな感じで、やたらにみなさん使ってます。)
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間(ま)のことは、 音楽の人も 文学の人も ダンスの人も、 いつも考えている。 美術の人も 考えているらしい。 武術の人も スポーツの人も 考えていると聞いた。 間とは何か? 音楽では 音がない時間 と定義できる。 自然に存在する沈黙と違い、 音楽の間は、 音と音で区切られた沈黙になる。 オルガンはリリースを 指をあげるだけでできるので、 間の前の音の長さを 精密にコントロールできる。 すると 次