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  • 執筆者の写真Momoyo

まぼろし

できれば会わずにいたい

なんども夢に見たけれども


できれば声を聞かずにいたい

なんども幻聴を聞いたけれども


ある場所に置き去りにして

あるときひとり飛び立った


知らない土地の街角で

同じ目をした人に出会う


知らない海の砂浜で

同じ香りをまとった人に出会う


幻影が心に焼き付いている

幻想が心を焼き尽くそうとする


まぼろしにされた人

まぼろしのままで生きて


まぼろしが生き続ける限り

まぼろしによって生かされる


なによりも手応えがあるのは

二度と会えないから

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3月1日(日) 教会で、子供達に「砂漠を40日歩こう」の歌を教える。 私の仏語の発音を一つ、小さい子が(小さい声で)直してくれた。 か…可愛い〜。心がほっこりした、受難節第一週の日曜日。 3月2日(月) オルガンコンサートのアシスタント。 フランツ・リストの作品を聴いていたら、 疫病の多い時代、リストも苦労したよねと急に思う。 数日後に日本に行く予定なので、午後は春服を何枚か買った。 でも、音楽院

間(ま)のことは、 音楽の人も 文学の人も ダンスの人も、 いつも考えている。 美術の人も 考えているらしい。 武術の人も スポーツの人も 考えていると聞いた。 間とは何か? 音楽では 音がない時間 と定義できる。 自然に存在する沈黙と違い、 音楽の間は、 音と音で区切られた沈黙になる。 オルガンはリリースを 指をあげるだけでできるので、 間の前の音の長さを 精密にコントロールできる。 すると 次

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